※私の記憶や解釈が曖昧な部分や誤りがある場合があります。
正式な発表が出た際には再度ご自身で確認をお願いします。
記事の内容についてはあくまで個人的な考えによる意見や要素が多く含まれおります。
いつも毎回思っていたのが、寡婦や寡夫の方は控除などが優遇されているにも関わらず、未婚のシングルマザーの世帯は何故同じ状況にも関わらず、寡婦控除やその他の面で優遇されていないのかは以前から気になってはいましたが、
今回の発表でようやく未婚のひとり親の世帯でも住民税の負担軽減措置が正式に決定されたようです。
確かに消費税増税に伴い自動車税の軽減などその他の面での措置は早い段階で知ることが出来ていましたが、福祉の支援についても今回決定が決まりいい方向に少しでも変わっていってくれるといいなと思います。
現段階での対応措置として、
・住民税均等割も所得割も課税されない対象として未婚のひとり親も寡婦(夫)と同じ年収204万円の条件になった。
・年収365万円までの未婚のひとり親を対象に年17500円の手当を支給する制度を導入
更に未婚の一人親も受けられる児童扶養手当の支給額を増額する案も検討されているようです。
ただし、気をつけなければいけないことは今回の措置が施行されても寡婦扱いになった訳ではないので注意が必要です。
住民税について
お住まいの地域によっては、変動があるかもしれませんが今回は宮城県を例にして記載させていただきます。
市民税 | 県民税 | 合計 | |
---|---|---|---|
均等割 |
3,500円 (うち復興財源:500円) |
2,700円 (うち「みやぎ環境税」:1,200円) (うち復興財源:500円) |
6,200円 |
所得割 |
8% |
2% |
10% |
均等割も所得割も課税されない方
以下のいずれかに該当する方
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下の方
(給与収入のみの場合、年収2,044,000円未満)- 控除対象配偶者及び扶養親族※がいる方で前年中の合計所得金額が
「35万円×人数(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+21万円」以下の方- 控除対象配偶者及び扶養親族※がいない方で前年中の合計所得金額が
「35万円(給与収入のみの場合、年収100万円)」以下の方※扶養親族には、扶養控除の対象とならない16歳未満の方を含みます。
所得割が課税されない方(上記に該当すれば均等割も課税されません)
以下のいずれかに該当する方
- 控除対象配偶者及び扶養親族※がいる方で前年中の総所得金額等の合計が
「35万円×人数(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+32万円」以下の方- 控除対象配偶者及び扶養親族※がいない方で前年中の総所得金額等の合計が
「35万円(給与収入のみの場合、年収100万円)」以下の方※扶養親族には、扶養控除の対象とならない16歳未満の方を含みます。
現時点での個人の住民税非課税対象(均等割・所得割どちらも非課税)は、以下になります。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下の方
(給与収入のみの場合、年収2,044,000円未満) - 控除対象配偶者及び扶養親族※がいる方で前年中の合計所得金額が
「35万円×人数(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+21万円」以下の方 - 控除対象配偶者及び扶養親族※がいない方で前年中の合計所得金額が
「35万円(給与収入のみの場合、年収100万円)」以下の方
※扶養親族には、扶養控除の対象とならない16歳未満の方を含みます。
ちなみに、寡婦または寡夫とは
寡婦とは、受給者本人(女性)が、原則としてその年の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。
- 夫と死別し、もしくは離婚した後婚姻をしていない人、または夫の生死が明らかでない人で、扶養親族がいる人または生計を一にする子がいる人です。
この場合の子は、年間所得が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。夫と死別した後婚姻をしていない人、または夫の生死が明らかでない人で、受給者本人の所得金額が500万円以下の人です。この場合は扶養親族などの要件はありません。
寡夫とは、受給者本人(男性)が、原則としてその年の12月31日の現況で、次の三つの要件のすべてに当てはまる人です。
- 妻と死別し、もしくは離婚した後婚姻をしていない人や妻の生死が明らかでない人。
- 生計を一にする子がいる人。この場合の子は、年間所得が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。
- 受給者本人の所得金額が500万円以下であること。
出典:日本年金機構さんHP Q. 寡婦控除、特別寡婦控除、寡夫控除とは、どのようなものですか。より
控除対象配偶者とは、
控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
なお、平成30年分以後は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。
- (1) 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
- (2) 納税者と生計を一にしていること。
- (3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)- (4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
出典:国税庁さんHP No.1191 配偶者控除より
また、扶養親族とは
扶養親族とは、その年の12月31日(納税者が年の中途で死亡し又は出国する場合は、その死亡又は出国の時)の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
(注)出国とは、納税管理人の届出をしないで国内に住所及び居所を有しないこととなることをいいます。
(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
(2) 納税者と生計を一にしていること。
(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
出典:国税庁さんHP No.1180 扶養控除より
未婚のひとり親として該当すると考えられる要件としては恐らく生活保護を受けているか、控除対象配偶者及び扶養親族がいない方で前年中の合計所得金額が「35万円(給与収入のみの場合、年収100万円)」以下の方が主に該当してくると考えられます。
これが俗にいう100万円の壁になります。
ひとりで子供を育てるということはとても大変な事で、行政や地域によっては控除以外でも給付される制度も多数存在しています。
そういった制度をうまく利用しながら生活をすることで少しでも安心して子育てが出来る環境を作っていくことが大切です。
ところが、未婚でひとり親の場合は、例えば寡婦や寡夫と比べた際には、控除待遇が無い部分が多く、純粋に考えた場合、同じ覚悟を持って子育てをしているにも関わらずスタート地点が大きく変わったところからスタートします。
例えば、未婚ひとり親で子育てをしている場合と寡婦または寡夫子育てをしている場合だと、
寡婦(夫)控除により、所得税で言えば27万円から35万円まで控除が可能になります。
未婚だったが故に、同じ100万円の収入があったにも関わらず、35万円も控除を受けることが出来るため、税金が安くなります。
同様に、住民税で言えば先程も挙げたように、26万円から30万円まで控除が可能になります。
それだけではなく、
・市営住宅の抽選に際の優遇措置
・保育料及び学童料
など様々な面でも減免措置が取られています。
地域によっては、未婚のひとり親世帯でも寡婦(夫)とみなして、みなし寡婦控除の適用を導入してもらえるところもありますがまだまだ完全に浸透しているわけではないため、未婚と離婚で大きく差が出てしまっている部分は存在しますが、
こうした制度の見直しやテコ入れをしていただくことによって、未婚のひとり親世帯でも大きく環境が変わっていくことは間違いないと思います。
現時点での気になっている部分
結局の所住民税の部分だけ取り上げられていますが、所得税の部分や児童手当の満額部分に関しては今の所発表されていません。
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