・日本では約130~150万人(約100人に1人)が感染している
・予防接種の反作用は、発熱、発疹、局所の疼痛、かゆみ、腫脹、硬結、発赤、吐き気、下痢、食欲不振、頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛、手の脱力感
・B型肝炎ウイルス(HBV)は、空気感染、経口感染することはありません。
・体液(性交渉など)・薬物常用者による注射器の使い回し・器具の消毒の不徹底に気をつけること!
B型肝炎とは・・・
B型肝炎の原因ウイルスであるB型肝炎ウイルス(HBV)は、1964年Blumbergらによるオーストラリア抗原として発見された。発見当初は免疫血清学的手法を用いて研究されてきたが、1970年にHBVの本態であるDane粒子が同定され、さらに1979年ウイルス粒子から、そこに含まれるウイルスゲノムがクローニングされ、HBVおよびB型肝炎に関する知見は飛躍的に進展した。B型肝炎に対しては1985年に母子感染予防対策が確立し、2000年には核酸アナログ製剤が治療法として導入され、現在ではインターフェロン(IFN)製剤と核酸アナログ製剤を用いることで、B型肝炎はウイルス増殖を抑え、肝疾患の進展を防ぐことが可能になってきている。しかし、我が国でも欧米に多い遺伝子型Ae株の症例が増加しており、免疫・化学療法によってB型肝炎が再活性化する問題も明らかになっている。
主な感染経路
B型肝炎ウイルス(HBV)は、全世界で約3億5,000万人以上が感染しているといわれ、そのうち日本では約130~150万人(約100人に1人)が感染していると推定されているようです。
その中でも一番高い割合の感染経路が、垂直感染と言われる、母子感染防止策がとられる以前の母子感染によるものだそうです。(今現在では感染防止策が取られているため、母子感染は殆ど起きていないそうです。)
水平感染と言われる、感染経路で
・体液(性交渉など)
・薬物常用者による注射器の使い回し
・器具の消毒の不徹底(ピアスのニードルやそれ以外の穴を開ける道具、タトゥーだとニードル等にあたります。)
それ以外にも、医療関係での輸血、針刺し事故、臓器や組織の移植、予防接種での注射器の使い回しでも感染経路としてあったのですが、こちらに関しては私達個人が頑張れる問題ではなく、医療従事者が改善策を図ればある程度改善が取れると思うので割愛します。
それ以外の上記3つに関しては私達個人で改善を図れる要素が沢山あるかと思います。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、空気感染、経口感染することはありません。
したがって、ご自身の血液や体液が直接または間接的に他人につかないよう注意をしていれば、日常生活の場でのHBV感染の危険性はほとんどないようです。
血液がついた部分に傷があり、しかも付着した血液を傷口を広げて入れ込まない限り内部にウイルスが侵入することまず無いとのことでした。
B型肝炎に感染した時の症状
基本的に赤ちゃんがB型肝炎に感染したとしても、免疫機能が完全ではないためB型肝炎ウィルスそのものを悪いものと認識しないため体の中に留まり、無症候性キャリアと言われる肺炎の症状が無い感染者となってしまいます。
それから成長して免疫機能が発達した頃に、ようやく免疫システムがB型肝炎ウィルスを悪いものと認識し、住み着いている肝細胞を攻撃するため、肺炎を発症するようです。その感染者の中で約10%の人が慢性肝炎に移行すると言われ、もっと運が悪いとおよそ1%~2%の確率で肝硬変や肝がんを発症してしまうようです。
急性的な肝炎の場合、数ヶ月間の潜伏期間の後に、だるさ、食欲不振、吐き気、黄疸が出るようです。
その1~2%の人が進行する劇症肝炎は、かなり重症な症状で 高温の発熱に併せより強さが増しただるさや吐き気が出ると共に、肝機能が著しく破壊されるため肝機能に障害が起こり体内のアンモニアが解毒できないまま脳にまわり、肝性脳症等になり意識障害や昏睡状態になる場合もあり、劇症肝炎を発症したおよそ7割から8割の方が死亡しているとされています。
発症した年齢による慢性化の確率
幼児と小児
・1歳以下で感染した乳児の80%から90%で感染が慢性化するとされています。
・6歳未満で感染した小児の30%から50%で感染が慢性化するとされています。
成人
・成人時に感染した健康人の5%未満の人が慢性化するとされています。
・慢性化した成人のうち20%から30%は肝硬変や肝がんへと進展するとされています。
B型肝炎の治療方法
一過性感染による急性肝炎などの場合は、ウィルスが極僅かな量を残して体から排出することが出来ますが、慢性的な肝炎の場合はウィルスを体から排出することは難しく、抗ウィルスや肝臓を少しでも守ってあげることで進行を抑えることしか出ないようです。
B型肝炎ワクチンと反作用
定期接種にて接種が出来るため費用がかかることはありません。
B型肝炎、将来の肝臓がんを予防するワクチンなので忘れず接種させてあげましょう。
B型肝炎ワクチン接種の副作用としては、5%以下の確率で、発熱、発疹、局所の疼痛、かゆみ、腫脹、硬結、発赤、吐き気、下痢、食欲不振、頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛、手の脱力感などが見られる。いずれも数日で回復する。ワクチン成分(酵母)に対するアレルギー反応がある人はHBIGを選択するが、予防効果は短期間である。多発性硬化症などいくつかの副作用の疑いが報告されてきたがいずれも科学的な根拠は否定されている。
感染を防ぐために
感染を防ぐために私達が出来ることは、体液や血液による感染をいかに防げるかだと私は考えています。
当然大人になれば、誰でも他人の使用している日常生活用品を共用して使うことは無いと思いますが子供に説明して納得してもらうには大変難しいと思います。
血液が付着するまたはする恐れがあると考えられる日用品は個人専用にし、他人に貸したり、または借りたりしないようにしましょう。子供の名前シールを貼ってあげてることで個人化を図れるかもしれません。
また、他人に手当をする場合は血液の付着に十分注意することはケースバイケースでありますが、出来る限り気をつけることは出来ると思います。
子どもたちが遊んで怪我をしたり、転んで擦りむいて血が出ていたりした時には、手当をすることで自分の手についているバイキンのせいでますます具合が悪くなってしまうから触らずに大人の人を呼んできてあげて、と教えるのも1つかもしれません。
最近では性交渉をする年齢が大幅に引き下がってきているため、当然私達が思っている以上に経験をする可能性が早くなってきています。コンドームを着用してもらえず、ピルを服用している等もあるかと思いますが全て女性だけが辛い思いをするばかりです。
性交渉や、薬物に関しての話は大変年齢に応じて話し方が変わってくるため子供にとっても分かりづらいかもしれないですがそのものよりも感染症による症状の怖さだけでも説明してあげましょう。
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